■凪のお暇(1~7巻)
■コナリミサト
■A.L.C・DX(秋田書店)
既刊7巻(連載中)
ドラマ化もされて話題になった「凪のお暇」。
kindleで1巻無料になった機会に初めて読んで、
どっぷりはまっている作品です。
主人公の大島凪は、常に空気を読んで自分を主張せず、
人から嫌われないように振る舞っていたが
彼氏の慎二が同僚に、凪とは「体目当てで付き合っている」と話しているのを聞いてしまう。
ショックを受けた凪は、
慎二だけじゃなく、全ての人間関係を断ち切るために
会社を辞め、家財を処分して誰にも知らせず郊外に引っ越し、
人生をリセットするための新しい生活を始めます・・・。
最初の頃は、
人生リセットするための、自分を偽らない生活が楽しそうで
凪も生き生きしているし、
人生にはこういう時間も必要だな・・・とほのぼの読んでいたんですが
どんどん出てくるんですよ・・・凪の闇が。
心に抱えた闇っていうのは
放っておいても消えないんですね。
じっとそこにあって、何かの拍子に顔を出しちゃう。
楽しく暮らしているつもりでも
自分の闇に向き合っていない凪は、
ちょいちょく顔を出す自分の闇に振り回されます。
それでも、新しく出会った人たちと交流しながら
自分を取り戻していくんですが・・・
これでもかってくらいに、次から次へと新しい闇が出てきちゃうんですよねー。
しかも、自分自身の闇だけじゃなくて
凪の母親の闇まで追いかけてきます。
元カレの慎二は
これまたやっかいな男で、本当は凪のことを気に入っていたはずなんだけど
どうしてもそれをうまく認められないし、凪にも伝えられない。
分かれた後もいいタイミングで現れて
凪のピンチを救うこともあったりするんですが
素直になりきれない者同士の恋愛って、
本当にうまく行かないものですね・・・。
現在単行本は7巻まで出ていて、
7巻では、凪が故郷の北海道に帰ってしまい、
母親の闇にとらわれて東京に戻れない状況になります。
そこにゴンさんが凪を迎えに行くのですが・・・。
という展開。
北海道の実家で、凪のお母さんの闇は、
そのまたお母さん、つまり凪の祖母から生まれたものであることがわかります。
血のつながりって、時に余計なものまで繋いでしまって、
本当は振り払っていいものなんだけど
家族のつながりのように思えてなかなかそうもいかない。
凪もそんな状態で身動きができません。
最初読み始めた時には
ここまで根っこの深い自分探しにまで発展するとは思っていなかったので
今の展開はちょっと重いですが
ここまで来たら、凪の戦いを最後まで見守りたくなります。
みんなが幸せになる方法って難しいけど
出来るだけ、不幸にならない結末を待ち望んでいます。