■君と僕の大切な話(全7巻)
■ろびこ
■KCデザート(講談社)
「言葉を交わすことの大切さ」・・・なんて言ってしまいましたが
本作はとても面白いラブコメです。
女子高生の相沢さんは、同学年のメガネ男子・東くんに片思い中。
話しかけたくてもきっかけがなく
まるでストーカーのように追いかける日々。
しかし、ある日いつも東くんを見かける駅で思い切って告白しますが
東くんはその告白を冗談と受け取ってしまいます・・・。
でもその日以来、駅のベンチで二人を話をするようになり、
少しずつ親しくなっていきます。
まずヒロインの相沢さん。
美人でつかみどころのない雰囲気から「高嶺の花」的な存在と思われていますが
実はかなりの天然。
東くんが大好きで、恋は盲目フィルター発動中。
東くんの方は、学級委員長風だけど、かなりの理屈屋さん。
読書好きで、小説の執筆もしています。
また家庭環境から女性にかなり厳しい一面も。
そんな2人なので
まあ、かみ合わない。
特に序盤は、おしゃべりするだけなんだけど
お互い、お互いをフィルターを通して見ちゃっているような感じで
なんだか微妙に受け止め方とかにずれが出ちゃうんですよね。
よくある、思春期の男の子・女の子の感性の違いというか。
「男の子ってわかんない!」
「女子ってめんどくせー!!」
的な?
それでも相沢さんの妄想(暴走?)も手伝って
徐々に親しくなっていく2人。
ある日「相沢さんの告白は冗談じゃなかった」ことがわかり
相沢さんと女子として意識し始める東くん。
なんだろう、
大きな物語の転換があるわけじゃないんだけど
すごく自然に、親しくなって、意識して、学校の外でも2人であって・・・って
ちゃんとステップアップしていく様子がとても心地いい。
相沢さん・東くんの会話で物語が進んでいくせいなのかな。
あと、絵!
少女漫画でも少年漫画でも通用しそうな、そんな雰囲気の絵。
すごくきれいだけど、必要以上に可愛さを振りまいていないっていうか。
それも作品にすごくあっていて、すごくよかったです。
ラストは相沢さんの告白をのらりくらりとかわしていた東くんが
きちんと相沢さんに好きだと伝えてハッピーエンド。
ずっと読んでいた一読者としては
2人らしくてニヤニヤが止まりませんでした・・・(笑)
ちなみに、2人を取り巻く友人たちもいいやつばかりで
彼らの恋愛事情も何気に良かった!
それらの話も含めて、出来ればもう少し長く読んでいたかったけど
区切りとしてはちょうどよかったのかな。。という感じ。
絵もストーリーもとても満足だった作品です。
ろびこ先生の他の作品も読んでみたくなりました。