■サプリ(全10巻+番外編1巻)
■おかざき真理
■フィールコミックス(祥伝社)
働く女性をターゲットに恋愛や友情、何よりも「女子の仕事」を描いた作品。
この作品が連載されていた2003年~2009年は、
個人的にまこたもめっちゃ忙しく、ものすごく共感しながら読んだ記憶のある、
思い出深い作品です。
広告代理店で働く主人公のミナミは、華やかな業界で激務に追われる毎日。
仕事はできるけれど、恋愛にはとても不器用なタイプのミナミは
彼氏には二股をかけられたり。
頑張って進めてきた企画は偉い人の一言でお蔵入りになったり。
「女の子なんだから泣けばクライアントも黙るはず」なんて勝手な思惑で
トラブりそうな案件につっこまれたり。
働く女子なら誰しも経験したことがあるような問題にいくつも直面しますが
泣いたり、悩んだり、へこんだり。
それでも仕事をするために顔をあげ、
友達の存在に助けられたりしながら
少しずつ成長していきます。
こう書くとすごく平凡な話のように思えますが・・・
事実、広告代理店というキラキラした業種が舞台になっているけど、
お話自体は突飛でもなんでもないです(失礼・・・)。
しかし!
私たち働く女子がもどかしくもやもやと抱えがちな思いを
見事に表現してくれている、ステキな作品です。
初めて読んだときはもうほんと、衝撃的でした。
言いたいことを、こんなに素晴らしく言語化してくれているなんて!って。
自分のことを書かれているような錯覚すら覚えましたよ・・・。
いい意味で、ストーリーが普通なので、
感情移入しやすい作品になっていると思います。
おかざき真理さんの作品は
絵の美しさもさることながら、
なんといっても文章の美しさが素晴らしいです。
セリフも、モノローグも、
なんていうか、すっと心に入ってくるんですよね。
もう、刺さる刺さる。
それと、登場する女子たちが本当にかっこいい!!
いろんなタイプの女子が登場しますが
それぞれ、自分の強みを生かして戦っている姿を見ると
月並みだけど「私も頑張ろう」っていう気持ちになります。
本当に、好きな場面も好きなセリフもありすぎる作品です。
なんども読み返していますが
読み返すときの自分の年齢とか立場で
それまでとは違った感想を持てるのも、この作品の面白いところです。
また近いうちに読み返して、
好きなセリフをリストアップしてご紹介したい・・・。
働く女子、
特に人生に迷いがちなアラサー女子にはぜひ読んでほしい作品です。