■1122(全7巻)
■渡辺ペコ
■モーニングKC(講談社)
最終巻7巻、出ましたねー。
「公認不倫」を選択した30代セックスレス夫婦の「いちこ」と「おとや」
公認不倫は二人の結婚生活を継続させるための、前向きな選択だったはずが
他の家庭も巻き込んで様々な問題に発展してきます・・・。
最初に断っておくと、
私はこのいちこ・おとや夫婦にはほとんど共感できなかったです。
それでも、テーマが刺激的なのと、
自分にはない夫婦のあり方、考え方に強く興味を引かれたので
とにかくストーリーがどう着地するのかが気になって気になって。
ついにエンディングにたどり着きました!
公認不倫については
そういう選択も全くなし、ではないのかな・・・と思えなくもないけど
正直私には絶対に耐えられないので、ありえない。
から、これについては何も語るまい・・・。
むしろ、おとやの「恋人」美月さんの方に共感できたかな。
(おとやのアレをアレでアレしちゃったシーンはかなりショックでしたけど・・・。)
美月さんは、おとやとの不倫関係は、自分とおとや、二人の秘密・・・と思っていたのに
おとやから「公認不倫なので妻も知っている」と聞かされて激高したシーンがあったのですが、
これはほんと、当たり前の反応じゃないですかね??
ってか、おとや、公認不倫である事を言ってなかったんだ???
言わないのは美月さんに対してフェアじゃないし、
言わない、と決めたのであれば絶対言わずに、
二人の秘密の関係を演じるべき・・と思っちゃうんですが。
なんだろう、おとやってすごく脇が甘い。
自分に甘いのかしら。
私はこういうタイプむーりー。
それでも。
いちこにとっては「一緒に生きていきたい」人なんですよね。
だから結婚したし、
セックスレスになっても結婚を継続させるために
「公認不倫」なんていう、ちょっと普通じゃない提案をしちゃったわけです。
最終巻も色々あって、
30代の夫婦が直面しそうな問題を超特急で踏んでいって、
最後は一応、ハッピーエンドかな。
個人的には理解できなかったり、
無理だわー、という部分は多々あったのですが、
ストーリー自体は悪くなかったです。
いちことおとやの関係を「薄っぺらい」と感じる人もいると思いますが
(私もそう思わなくもない・・・)
これって当事者二人だけの問題じゃなくて
それぞれが育ってきた環境や、両親の夫婦関係、
美月さん夫婦の問題、、
いろんな問題も絡んでいて
夫婦って何が正解なんだろうな・・・としみじみ考えてしまいます。
好き嫌いははっきり分かれると思いますが
テーマに興味があれば読んで損はないかな、と思います。
生きていくのは大変だけど
一人よりも二人の方が、やっぱりいいよね、と感じた作品でした。